あなたの真価を見つける方法

できないのなら、できるように導くのが当たり前。と思ったら大間違いなんですよ?「できない人は永遠にできない」ということだってあるんです。

その場合は、別の道に真価を求め、探し出すのも指導者の務め。

著名人を例にとると、凶悪な暴走族を率いて警察の厄介になり、親から「お前を殺してワシも死ぬ」と包丁を突きつけられた悪ガキが、得意の格闘技を活かし、大相撲へ進み、大関まで昇進した人(千代大海)もいます。

プロ野球の投手としてはヒーローになれなかったけれど、プロレスでは一時代を築いた人(ジャイアント馬場)もいます。ゴルフのジャンボ尾崎も、最初はプロ野球の投手でした。ホームランバッターの王選手も、投手からの転向でした。

営業職では結果を出せなかったけれど、デザイナーへ転向したとたん、営業しなくても仕事が舞い込むようになった若者だっています。当社の社員でした。

今の道がダメだからといって、人間性の全てが否定されるものではありません。他に向いている道が必ずあります。それは、絶対本質である真値を見つけることで開ける道であり、本人と指導者が一緒になって探す道です。

自分の真価が分らない人もおりましょう。そのときは、目を閉じて、子供の頃を思い出してみて下さい。何度も何度も、時間をかけて、じっくり思い出すと宜しい。

真価は、子供のころに片鱗を見せているはずです。好きで打ち込んでいたことや、夢想していたことがあったはず。その瞬間を思い出したとき、真価の糸口が見つかります。

もう一つは、親の軌跡を観察すること。親が得意だったことや、好きだったこと、打ち込んでいたことは、子供にも引き継がれます。
子である本人は気づかなかったり、かえって意図的に背(そむ)くこともありますが、遺伝子は正直者です。蛙の子は蛙に育つように出来ているようです。