知らず知らずのうちに発するマイナスのストロークの恐怖

人間だれしも怒りますし、哀しみます。怒りや悲しみの矛先へ悪意を抱くこともあるでしょう。当然です。人間には喜怒哀楽がありますからね。心の片隅に闇を飼っているのが人間といっていい。

でも、殺してやりたいほど憎むのと、本当に殺してしまうのは、別ですよね?
殺したいと思うぶんには何のお咎めもありませんが、「殺すぞ」と言えば脅迫罪になりますし、殺してしまったら殺人罪になります。
実際に、毎年1300件の殺人事件が起きています(平成14年版犯罪白書)。1300件の事件が発生しているということは、少なくとも1300人が殺されている。ということは、本当に殺している人がいるわけです。

殺人とまで行かなくとも「イヤだな」と思えば顔や態度に出ます。陰口でも叩こうものなら、どこに耳があるか分かりません。マイナスのストロークは、どのみちロクな結果にゃならない。

今現在、あなたが「面白くない」「自分は不幸だ」と思っているならば、あなたは純粋な人です。世の中に蔓延している負の空気をモロに受け止めてしまい、知らず知らずのうちにマイナスのストロークを発してきたはず。

もっともっと不幸を呼び込みたいのなら、今のままでいいんです。ぐちぐちと愚痴をブチまけ、不平タラタラ、悪口や陰口を叩き、人を妬み、除け者にし、叱咤と癇癪の区分けなく怒号するだけで、ちゃーんと不幸になれます。

「いつのまに?」

コンマ一秒ごとに。
「面白くない」と口にするだけで一歩。「くだらん」と書くだけで一歩。「億劫だ」と動かないだけで一歩。わずかコンマ数秒で、一歩ずつ、着実に、不幸のドン底へ至る階段を転がり降りていけます。不幸へ降りる階段は短い。