誰かの存在を認める理由がなくとも大丈夫

「お前がいるダケでいい」なんて言われりゃ、ペットだって悪い気はしませんや、自分の存在を認めてくれる飼い主に懐くというもの。
犬猫だって懐くのです、いわんや人間をや。

「あなたがいるだけで幸せ」と伴侶の存在を認めてみましょう。

「あなたに出会えて良かった」と知人や友人の存在を認めてみましょう。

「あなたと一緒の会社にいられて良かった」と同僚の、はたまた部下の存在を認めてみましょう。

「あなたの下で働けて良かった」と上司の存在を認めてみましょう。

「お父さん、お母さんの子供で良かった」と、親の存在を認めてみましょう。

「お前は宝物だよ」と子供の存在を認めるのです。主語はYou(あなた)。

仮に「どうして、そう思うの?」と問われたら、「んー、何となく、そう思うんだ」と答える程度のファジーな感覚で構いません。

人は、どれほどファジーに行動しているかというと、人生の一大事である結婚を例にとれば、けっこう曖昧に、生涯の伴侶を決めているものです。

実際、国が発行している平成15年版国民生活白書の「第2節-1 結婚する理由、しない理由」によると、若い新婚夫婦が結婚した理由のトップは、「精神的な安らぎ」が67.9%。男女共に圧倒的多数を占めています。

経済力や門地といった明快な理由で結婚しているわけじゃありません。穏やかでゆったりとした「やすらぎ」という感覚を求めて結婚しています。感覚を求めて結婚するわけですから、結婚の理由たるや、極めてファジー(曖昧)であることが分りますね?

以下「人間として成長できる(34.3%)」「一人前と認められる(17.2%)」「親を安心させられる(16.1%)」と続き、意外と「経済的に余裕が持てる」との回答は低い(わずか0.7%)。

特筆すべきは「特に利点はない」が8.9%もいる。おおよそ10人に一人が、結婚に利点を求めず、なんとな~く結婚しているのが現実です。

そんなものなんですよ。相手の存在を認めるにあたって、明確な理由は、あっても無くとも良いのです。だから、なんとなくでも、ストロークしましょう。

「いてくれて、ありがとう」

わずか、10文字で伝わります。