本質を突く「真価へのストローク」

人間性の真価とは、あなたが終生失うことのない本質です。

西郷隆盛のように大らかな人柄。マザーテレサのように利他的な活動。平賀源内のように想天外な着想。どれも先天的で、終生失われることはありませんでした。

絵が上手。これも真価です。絵が上手な人へ向かって「上手ですね」と認めれば、よほどの天邪鬼でもない限り、悪い気はしませんよね?

理屈抜きで、映画を観るのが好き。数学が好き。歴史が好き。切手の蒐集が好き。クルマの運転が好き。人と話すのが好き。相談に応じるのが好き。食べるのが早い。足が速い。弁舌さわやか。演奏が上手。将棋や囲碁などのゲームに強い…

誰でも、無性に好きだったり、得意だったりするものが、一つくらい、ありますよね。こうした、終生失われることのない絶対本質が、人間の真の価値、つまり真価です。たとえば、作り話という空想が巧みなら、小説家になれる。

真価は、時に残酷な方向へ至ることもあります。暴君は暴力でのみ真価を発揮しますし、性犯罪者は犯罪によってのみ真価を発揮します。そうした致し方のない方向で花開く真価もありますが、これらは社会から悪として裁かれる類いにつき、ここでは除外します。